令和4年度税制改正大綱が公表されました

 令和3年12月10日、政府与党は「成長と分配の好循環の実現」「経済社会の構造変化を踏まえた税制の見直し」等を柱に令和4年度税制改正大綱をとりまとめ公表しました。主な改正点は次の通りです。
 法人税関係では、企業の賃上げについて税額控除率を大企業で最大30%(人材確保等促進税制の改正)、中小企業で最大40%(所得拡大促進税制の改正)に拡充しました。また、一定規模以上の大企業に対しては、従業員をはじめ関係する方に配慮した経営への取組みを宣言することを求めています。
 個人所得税関係では、会計検査院より指摘のあった住宅ローンの逆ザヤ問題対処のため、住宅借入金のローン税額控除額の控除率を1%から0.7%と減額し、省エネ性能等の高い認定住宅については借入限度額を上乗せするとともに、新築住宅については控除期間を13年とすることとしました。
 なお、昨年の税制改正大綱で提起された相続税・贈与税の一体課税制度の検討及び金融所得課税の見直しは見送られました。