どこの会社の経理の方も、この時期は年末調整で忙しいかと思います。その年末調整で間違いがあれば是正となり、従業員さんに説明をして、改めて是正金額を徴収するのも一苦労・・・。また、所得控除があるのに忘れてしまうと、税負担が増えてしまいます(気が付いて確定申告で再計算をしても間に合います)。年末調整でよく忘れがちなものを以下に挙げてみましたので、いま一度、確認してみてはいかがでしょうか。
- 前職分の給与を合算していますか?
・・・中途採用者がいた場合は前職の源泉徴収票を提出してもらってください。
- 配偶者及び扶養者の扶養の要件は満たしていますか?
・・・配偶者及び扶養親族の所得金額(給与所得・公的年金等の雑所得etc・・・)を確認してください。
- iDeCo等の掛金を小規模企業共済等掛金の控除に含めず計算していませんか?
・・・確定年金拠出法に規定する個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入しているのはわかっているが、年末調整では所得控除に該当することを知らずにそのままにしている例が多々あるようです。払込証明書を確認のうえ、小規模企業共済等掛金の控除として計算してください。
- 生命保険料控除が混同していませんか?
・・・生命保険料控除の対象となる生命保険料は、生命保険契約等に基づいて支払った保険料や掛金で所得者本人が支払った「一般の生命保険料」、「介護医療保険料」、「個人年金保険料」に区分されています。さらに「新生命保険料」と「旧生命保険料」とに区分されていますので、混同していないか確認してください。
- 住宅借入金等特別控除の計算の際に連帯債務や持分を無視して計算していませんか?
・・・家を購入した際に、家を夫婦で共有名義にしている場合や配偶者が連帯債務者になっている場合には、借入金等の年末残高も負担額に応じて計算しないといけません。残高証明書には割合も載っていないことが多いので、1年目の確定申告書を確認することが望ましいです。